OURS感想

 2007 3月号


最終ページ、あんまり読んでないんです。
今月は100回連載だからなにかコメントあるかなあと
何の気なしに眺めたら、
それがこんな爆弾だなんて
不意打ちすぎて飲み込めなくて
えええええ!?って叫ぶしかありませんでした。
あと2回…あと2回??
なにそのいきなりクライマックス!
そんな、心の準備が…
できてる人もいたのかもしれないけど、
正直、全く、覚悟を決めてませんでした。
クライマックスという言葉にびびったくせに
今年いっぱいくらいかなあ、なんて
のんびり考えてた。
だってようやく一対一で兄弟が向き合ったところで、
これから決着をつけなくちゃいけなくて、
この星で、地球で、人間が、プラントが
どうやって生きていくのかが残ってるじゃないですか。
あと2回でどこまで描けるんだろう?
コミックス爆裂加筆っていったって限度があるし…
あと2回でナイブズ戦にケリがつく、とか
そういう意味じゃないのか?(それだって短い)
2回の間に長い休載が入るとか?(シャレにならない)
それよりなにより、カウントダウンってもんは
普通10、もしくは3から始めるもんでしょうよ。
それをどうして2から数えなきゃいけないんだあああ!!!


******


メリルの気持ちがヴァッシュに伝わってよかったです。
怯えられたのはショックだったろうし、
怯えてしまったメリル自身も辛かったのが
ずっと気になってたので。
ヴァッシュも少し回復してきたのか、
表情が普段通りになってきててちょっと安心。
あの羽根は人間・プラントを問わず
触れた生物の意思を
近くにいる生物に伝える働きがあるんですね。
人間たちに降り注ぐプラントの羽根が
プラントの、人間のあいだにあった断絶を埋めていく。
便利な伝達ツールだけれど、
どう伝えるかじゃなくて、何を伝えるかで。
真っ赤なコートを着た泣き虫な男の
一日一日、積み重ねてきた年月が
一歩一歩、踏みしめてきた道が
こんな風に世界を繋ぎとめるなんて、嬉しい。
ラブ&ピ−ス!
なにひとつ無駄じゃなかったんだよ、人間台風。

プラント技術者が生命維持装置を
とりつけようとするところ、すごく好き。
科学的に解明できていない未知の羽根を
とっさにつかって意思疎通を図るところ、
とにかくプラントを助けたいっていう一心なんだなあと。
プラントという摩訶不思議なものを扱っている技術者って
科学と神秘のバランスといつも戦っている感じがする。
プラントと目と目があったとき、
彼はその流れる涙をどう見たんだろう。
落下して散らばっているプラントに
懸命な救助作業が行われているシーン。
融合がほどけてしまうとプラントは単体では生きていられない、
そのことを改めて思い知る。
水と紫外線と酸素と電力で稼動することはわかっているけど、
どれも特別ではない、ありふれた要素だから
さして気にも留めていませんでした。
でもそれが供給されなければ、本当に死んでしまうんだ。
人間の維持管理が必要なのだということを再認識。
これまではナイブズがエネルギーを供給していたのか。
ヴァッシュは「もっていく」タイプだから
融合したプラントを維持することはできないのかな?
自立種は食事や呼吸によってエネルギーを
得ているんだろうし…
ナイブズの執念というかパワーの、ものすごさ。
それよりとにかく釘付けになっちゃったのが端子です。
生命維持装置の接続コードの先端にあわせて
造られた器官なんだろうけど、
まるで捕食するクリオネみたいにグロテスクで、
擬音までも生々しい!!
プラントは「生物」だとも「人造物」とも
どちらにも思える描かれ方でした。

搾取され虐げられている者には、哀れみと同情が与えられる。
その弱者が自由や権利を主張しはじめると、
人々は困惑し、嫌悪する。
弱者が強者に転じることへの恐れ。
復讐されることへの恐怖。
プラントが意思をもった生命体であることが
人間に伝わったとき、
そういうものをどう描くのかと気になっていました。
でも今回の流れではそれほど多くは描写されなかったなあ。
プラントに意思があることを知る、という第一段階だけでした。

食料となる生物の意思の存在を知るだけだったら
現在の私達と状況はたいして変わらないわけです。
この現実世界で食料とされている牛や豚、魚にも
意思があって、涙を流して、悲鳴をあげることを
認識はしているけれど、
それでも私達人間はそれらを食べることに
それほど大きな葛藤を感じない。
(そうした葛藤から肉類を食べない人も)
(野菜を収穫ことすら残酷だと考える人もいるだろうけれど)
これらの食料の「気持ち」を知った時、
私達人間は動揺するだろうけど、
どうかな…泣いたり後悔したり、できるかな。
プラントとそれらと、どこが違うか?
プラントが人型で意思疎通できるから、躊躇するのか…
どうなんだろう。

隣で生きている、それを知ることから始める。
ぐっときました。
人間同士の諍いを思って。
いまこの社会に満ち溢れてる事件・問題・争いは
みんなここが核心なんだもんな。
って、TVの胡散臭いコメンテーターみたいな
ことを書きそうになってしまうんだけど、
簡単に書いてはいけない気持ちになるくらい
とても大きくて深刻なテーマだと思います。
言葉にするほど理想論に遠のく。
でも語らなければ伝わらない。
ヴァッシュの能天気なあのセリフに
深い意味なんて考えたことなかった。
それが、今までのストーリがこの言葉によって
すべて繋がっていく感覚に眩暈がしそう。
150年の一瞬一瞬が意味を持って蘇るよう。

地には平和を、そして慈しみを。

「知る」という根本的なことの大切さが語られた今回、
その次の段階はなにか。どうすべきか。
そこをこそ描いてほしいんだ!
どうもね、特別な星の特別な人達の話じゃなくて、
この現実の地球に住んでる私達人間の
「どうすべきか?」を求めちゃうんですよね…
そこまで先生に頼らないで
自分で考えないといけないんだけど、
先生の絵で言葉で語ってみせてほしい。
先生の見ている「理想」を
私達にも見せてほしいのでした。

だからあと2回じゃ短すぎるっていうの!!


******


今までそんな約束をしたことなかったのに
そんな言葉を置いていくなんて、
もう戻ってこないかもしれない。
帰ってこないのだろうと漠然と思う。
プラントと人間。
ヴァッシュは両者を救う万能の神じゃなくて、
その断絶を繋いだだけで、
そのあとの道はそれぞれに任せたのでした。
(もう何度も書いてるけど、ここがすごく嬉しい)
自分自身の決着をつけるための最後の戦いへ赴く。
ヴァッシュは今この瞬間、
一人で立っている気がします。
プラントとか人間とかこの星のこととか
すべてのことを肩からおろして、
兄と向かい合っている。

ナイブズも一人で立っている。
たった一人、取り残されてしまった。
落ちていくプラント達に手を伸ばすシーン、切ないなあ…
融合して、一体になっていたはずなのに、ほどけていく。
この気持ちがどうして伝わらないのかと
叫びたかっただろう。
全てを失ったのに等しい孤独感を
抱えているように思います。
半身をもがれたようにダメージを負った姿で
自分一人の力だけで、
弟に向かい合っている。

これまでの対峙とは違って、
本当に身体一つで向かい合う二人。
一人のガンマンとして決着をつけようとしたヴァッシュだったけれど、
ガンアクションはもう無いかもしれないですね。
お互い、持っているものは心と言葉、そしてAAしかない。
ヴァッシュがナイブズを引き戻すラスト、
二人ともに姿を消してしまうラスト…
アニメ版の最終回を見終えてからずっと
いろいろ想像してきました。
この長い長い物語の着地点です。
2人の決着無しには終われない。
でも、どこまで描かれるだろう?
いきなり後日談に飛んで、二人の戦いの結末だけを
背景として描く形もありうるかもしれないな、「伝説」として。
だってあと2回しかないんだもの…うう。

メリルに約束を言い置いて、
ナイブズと向き合うヴァッシュ。
かっこよさに痺れました。
もうずっと痛々しくて、辛かったから
かっこいい!って心躍ったの、久しぶりな気がする。
必ず帰る、待っていろなんて
もう絶対戻ってこないセオリーなのに、
ふとすると信じたくなってしまう。
最悪のことを想定しておいたら傷つかないんじゃないかと
姑息にも考えたりもするけど、
同じくらいにまだ諦めていないのも事実です。
そして、彼は心の中でウルフウッドと一緒に戦うのだと
信じて疑わない。
先生の絵でもう一度あの戦友との共闘を
幻でもいいから拝みたいけど、
たとえコマに描かれなくても、心の目で読むよ!
私が読んでるの、アワーズじゃなくてアワワーズだからな。

どんな描かれ方にしろ、
最後にはヴァッシュの笑顔が見たいです。
困ったような泣き笑いじゃなくて、
心からシアワセな笑顔が見たいです。


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ここからちょっと
ガノとしてというより、一個人としての一言。
トライガンが終わる。
加筆修正されるであろうコミックス最終巻が出るまでは
物語は完成型ではないのだけれども、
それでも終わるんだ。
アワーズに心臓を持っていかれてから
アニメに釘付けになって、
ネットや同人にどっぷり浸かって、
自分で同人誌まで描くようになって、
毎月発売日が待ちきれなくて、
泣いたり喜んだり悔しかったり…
と、すべてを振り返りそうになってやめる。
まだ終わっていないんだから。
でもでも、確実に3月30日には
エンドマークを見ることになるんだ。
いつかは見ることになるとは思っていたけれど、
どうしても優先しなくてはならないことを抱えている
この時期にあたってしまうなんて。
8年間ずっと追いかけてきて、どうしてこの年のこの時期?
これも巡りあわせかなのかなあ。
トライガン以外の同人活動なんて想像もつかないし、
今回のオフライン休止が
そのままオフライン終了になるんだろう。
あと二ヶ月、そして最終巻が出るまで、
何もできないだろう自分がはがゆい!
何かできる人が羨ましいのだ。
もちろん誰だって無理して時間と気力と体力をかき集めて
同人活動をするんだけど、
誰かに禁止されるとか物理的に不可能とかだけでなくて、
自分の考えでブレーキをかけてしまうっていうところが悲しい。
こんなとこで弱音吐いちゃってごめんなさい。

実際のとこ、この二ヶ月をどう過ごすかだよなあ。
一時の感情のまま行動して後悔したくない。
でも今のこの気持ちを消してしまいたくない。
うーん。
も少し時間おいて、落ち着くのを待ってみます。