OURS感想

 2005 6月号


血を吐き膝を折り、頽れたヴァッシュが目にした、街の灯。
絶望的な漆黒のなかに瞬く、たくさんの光。
長い睫に縁取られた瞳が大きく見開かれて。

読み返すと、ここで必ず「君をのせて」がBGMで流れてくる。
なんかなーもー馬鹿だなーと思いつつ
鼻の奥が痺れてきてしまうのでした。

偶然に宇宙から落ちてきた、望まれざる存在。
ちっぽけで無力で傲慢で貪欲で、
でも生きていて、
この一瞬も次の一瞬も、光ることをやめない。
その光を守るために、ヴァッシュは立ち続けるし、
何度でも立ち上がろうとしています。
彼はもう輝く光としては存在しないけれども、
ヴァッシュが戦う理由のなかに存在していると
私は思っています。

この枯れた星の地平線も、輝いてみえる。
小さく無力で美しい命の、すべてが愛しい。

ニンゲンという存在の中にある
弱さとか強さとか脆さとか健気さとか愛しさとか
そういう「ウルフウッドの欠片」を守ろうとしている、というふうに
解釈しているつもり。多分。
そして涙っぽくなります。馬鹿っぽい。でも仕方ない。

もちろん、ウルフウッドこそが
ヴァッシュにとっての「君」、ただ一人です。

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ニンゲン、プラント、そしてナイブズを信じて、
「決断」を先送りするために身体を削って抗う、
そういうヴァッシュをこれ以上見るのは辛い。
かといって、すべてを見限って決断を下し、
唯一の兄弟と殺しあってほしいかというとそれも辛い。

我がまま。
というより、全てを見守っていく覚悟がまだないのかな。
だめだめ、ちゃんと見なくちゃ。
自分に言い聞かせてみる。

でも、ヴァッシュが命を賭けて背負ってるものは
とてつもなく大きすぎて、
失敗も許されなくって、
最悪の場合ナイブズを殺してでもなんとかしなくちゃいけない訳で。
で、そんな状況だというのに
ナイブズが力尽きたヴァッシュにかけた言葉には
労わりめいた思いやりがあって。
なんとももういたたまれない気持ちになります。
こんな風にしか優しさをみせることができないナイブズにも
哀しみを覚えてしまう。

だからついシンクロしてしまって、
もうこのまま起き上がらなくてもいいよとか
もう辛いことを見ずに眠っていていいよとか、
確かに思ってしまいました。うう。

ああもう

わ ー ー っ ! !

って叫びたい!

人類もプラントもあの星に棲む他の生物も、
ヴァッシュもナイブズもクロニカも
全部、全員いっぺんにしあわせになれる方法が
どこかに落っこってればいいのに!
そんなの絶対あり得ないけど、
そんな方法がわかったら誰も苦労はしないけど、
どんなに深い幸せの海にも一滴の涙がまざってる、
それははわかってるんだけど、
でももう苦しくって、叫びたくなります。

誰もが自分の立場でだけ戦ってるのに、
ヴァッシュは、相矛盾する「立場」をいくつも背負い込んで
戦ってる。
だれかにヴァッシュを助けてほしくなってしまう。
ヴァッシュに、救われてほしい。

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展開の変化。
逆解析が功を奏して、クロニカ参戦。
「君」づけなのがかなりかっこよかったです。子供扱い?
その隙を逃さずにナイブズに銃をつきつけるヴァッシュ。
そして間髪いれずに跳んできたレガート+α。
リヴィvsエレ姐の構図も加えて、
一気に緊迫してきました。

正直、ナイブズvsヴァッシュは重くて、
胸が苦しくなるほど辛いのでちょっとほっとしているのでした。