| OURS感想 |
| 2005 4月号 |
読んでからもう随分経ってしまいました。 4月号にショックをうけた、と BBSに書いてそれきりにしていました。 感情も思考も刹那的であやふやで、 言葉にしようとしても、辻褄もあわない。支離滅裂。 おぼろげながら掴めたもののメモを ここに置いておきます。 ******** 多分、ヴァッシュが哀れになったのだと思う。 これまで彼のそういうところこそを愛していたのだけれど、 もうどうにも救いようもないほど 哀れになってしまったのだと思うのです。 先月号に見たヴァッシュの強さ。 それが急に 悲しく、惨めで、寂しく、虚しいものに思えてしまった。 そしてそう感じてしまう自分が嫌になる。 トライガンを読むたびに、 人間とは、原罪とは、共存とは、贖罪とは、生きるとは… 答えもでないのにぐるぐると悩まされ、 自分の小ささをこれでもかと知る羽目になる、 この物語から逃げ出したい。 もうトライガンから離れてしまいたい。 ******** これまで何度も繰り返されてきた 「殺すな」 というヴァッシュの言葉。 超人的なチカラを持った種族ならではの 偽善めいた、傲慢とも思えるその言葉は、 ウルフウッドの葛藤と反駁とともに描かれることで ある程度の均衡を保っていたように思う。 正直なところ、私は一時期 「ヴァッシュ=天使」というイメージを持っていました。 無垢で、清らかで、寛容で、犠牲的で。 100%、彼の存在のすべてを愛していました。 だからバケモノという自嘲や罵りがしっくりきませんでした。 けれど原作を読み進んでいくにつれて、 やっぱり私はどうしようもなくニンゲンだということを知りました。 ウルフウッドの視点で ヴァッシュの物語を見るようになっていったのです。 罪を犯さねば生きられず、そのくせ 自分以外の者の罪は許すことができない、人間。 だからこそヴァッシュという存在を 僻み、憎んで、同時に憧れる。 ヴァッシュは可愛い、かっこいいと言いながらも このバケモノを真には理解できないし しようとも思えないのでした。。 「そういうカワイソウなイキモノなところが好き」 という言葉にすりかえて、 自分の気持ちに蓋をしたこともありました… 自分の中でヴァッシュが遠くなっているのを必死に隠して。 でも彼の隣りには「人間」ウルフウッドがいて、 彼の言葉を否定し反発しながらも その言葉に揺れ動いてくれた。 ヴァッシュを強く否定する言葉。 見透かすような瞳。 拒絶の背中。 でも、いつも隣りにいた。 最後にはしゃあないなあって笑って。 背中あわせでも、共に闘っていた。 だからこそ私はヴァッシュという存在を 愛することができたのだと思います。 カップリングフィルターで誤魔化したのかと言われるなら、そう。 私がこのトライガンという物語を読んで 自分のなかに溢れてきたものを手放さすに収めておくには 「WV」という道が必要だったのです。 けれども、もうウルフウッドはいない。 その代わりに、 ヴァッシュのその言葉の裏に 込められたものが描かれ、説き明かされました。 私たちにもわかるように、届くように。 ウルフウッドがいなくても ヴァッシュは私の目の前にちゃんといる。 そしてニンゲンには理解できないようなメッセージを伝えてる。 懸命に。 「殺すな」「明日を奪うな」「忘れるな」と。 ヴァッシュの"偽善"の言葉が キレイに輝くダイヤモンドではなくて 血を滴らせた肉片なのだということに 安堵を覚えてしまう自分が不思議。 でも、やっぱり、私にはまっすぐ届きませんでした。 あの村で殺められた旅人の家族たちは きっと耳を傾けないだろうなあとか。 ずっとずっとずっと胸に抱えてたこと、 プラント兄弟には随分とあっさり言葉にするんだなあとか。 意地の悪いクッションを少し挟んでしまった。 ヴァッシュの隣りで 「甘いことぬかすな」って ウルフウッドが言ってくれたら、 悲しそうな眼で言ってくれたら、 ちゃかして殴ってくれたりしたら、 私にもちゃんと届くんだろうか。 こういう自分が嫌。 ウルフウッドの不在が、こんな形で自分に響くのが。 ******** でもやっぱりこの哀れなバケモノが好きなのです。 伝わらない言葉を懸命に懸命に、諦めずに伝え続ける、 このカワイソウなイキモノ。 どこにいくのか。どこまでいけるのか。 最後まで見ていたいと思わされてしまうのです。 ******** どうにも文章になっていません。 多分この場かぎりの言葉と気持ちです。 もうここは読み返さないでしょう… |