OURS感想

 2003 10月号

 これまでずっとトライガンを読んできて、
 毎月毎月、2人を好きになった。
 あの頃の2人の関係がよかった、好きだったと思う回路がなくて、
 いつも「今月の2人が一番好き」と思えるシアワセものだった。
 今月号のTRIGUNを読んで、
 こんなに辛くて苦しくて切なくて悲しくて許せなくて、
 胸が痛くて痛くて痛くて痛くてまっすぐ立てないというのに、
 やっぱり今月のこの2人が一番好きだと思える。
 馬鹿げてる。



 ウルフウッド自身の戦いの場に来てしまったヴァッシュのことを
 少し寂しく感じたこともありました。
 やっぱりウルフウッドは助けるべき「ヒト」の一人に過ぎないのかと。
 でも今、ヴァッシュは銃を収めて背を向けた。
 戦場をウルフウッドに返して。
 ここまで来て、どうして?
 血塗れた姿をみて、壊れた身体に触れてるのに、なぜ?
 まだ腕も羽もエンジェルアームも使えるなら
 彼が望んでいなくてもどうか救って、守ってあげて!!
 そう叫んでしまいそうな自分も確かにいる。

 シップの仲間が殺されたとき、ヴァッシュは血の涙を流していた。
 よく泣く彼だけれど、やはりホームの人達はトクベツなのだと
 思えるシーンだった。

 今、ヴァッシュは、
 守ろうと、共に戦おうと伸ばした腕を、
 ウルフウッドのために、おさめる。
 それは、どうしようもなく特別な「人」だから、でしょう?
 そのギリギリの想いに私はどうしようもなく打たれている。

 肩を掴んだ掌に全ての想いをこめたヴァッシュ。
 振り向きもせずに詫びるウルフウッド。
 瞳も合わせずに、最後かもしれない言葉をかわして、離れていく背中。

 翼を休めない黒い鳥を見あげるヴァッシュが
 胸の中で叫んで
 溢れさせている言葉について思う。
 


 「あの時知ってしまったのだ
 更に深い所で
 この男が自分とひどく近しい事を」

 「だから思ったのだ
 全てやりとげた明日を
 この男と共に分かちあいたいと」

 ヴァッシュの心の声をようやく聞くことができたのが
 こんな時なんて。
 語られないままだったら、まだいっそ、
 ヴァッシュは酷いと、思えただろうに。
 こんな想いのまま一人残されたとしたら、
 そんな彼を見続けることに
 耐えられるかどうか不安を覚える。

 こんなことを言うなんてひどいと自分でも思うけれど、
 言葉にするのは罪だけれど、多分、多分、
 牧師は死ぬのだろう。
 私の中で彼の死は消えないシミのように
 拭っても拭っても浮き出てくる予感で、
 もしも本当にそんなことになってしまったとしても、
 泣き疲れた頃には納得できるだろう。
 牧師を好きだから、彼の生と同様に死も、
 きっとまっすぐで、彼らしいと思えるから。
 彼だけがヴァッシュ・ザ・スタンピードの背中を押したのだから。
 でも、その時のヴァッシュを思うと……、
 いや、思えない。
 想像することすら拒絶してしまうほど胸が痛い。
 大切な人、特別な人を失う痛みと孤独と後悔と呵責を
 絶望を
 また、彼に?

 もう隣に誰もいないのに?


 どうか2人が2人でありますように。
 自分を自分で保てる自信が、今、ありません……